最近3rd全国立海後編の円盤ずっと観てる

 

半年前、人生に限界を感じ始めたとき、3rd全国立海後編の円盤を買いました。QOLの上がる魔法の円盤を買ったおかげで、人生が底なしに楽しくなりました。幸福がすぐ手に入れられるので、ここのところ2日に1回好きな場面を中心に観ています。現在は4thまで進んでいるので今更感はありますが私の中で常にホットです。

毎回観て同じ感情や新たな気持ちが浮かび上がるのに誰にも言えないのもどうかと思い、感想をしたためました。全国立海は2ndのみ観たことがあり、1stは前後ともに観たことがありません。1stの有名な曲はドリライ7のCDである程度知っています。

 

 

冒頭に堀尾いる

青学での最初の思い出が出てくるんですが、その中に堀尾がいる演出が心に響きます。なんだかんだ一緒にいることもあるし仲良いですよね。堀尾を始めとする1年トリオはまだレギュラーではありません。そのため、彼らはメインのキャラとは言えないと思うんですが、こうやって1年のトリオから確かに物語が始まったことを再認識できてしんみりしました。

 

「ポジティブシンキング」

「前だけ見つめよう」とか「ポジティブシンキングで」とか言っているのにあの暗めの曲調かっこいいですね。「THE TOP」みたいなストイックな曲好きなので当然好きです。青学のストイックな面にスポットがあたっているのが良いです。

中央に集まって「勝負!!!」というところ、1回目の「勝負!」より強く歌っていらっしゃると思うんですが、信念を感じて鳥肌立ちました。その後の手塚のパートでいったん落ち着くというか、静かになるのも青学らしさが出ていますね。伴奏だけになって2年を皮切りに皆で踊るところ、ひたすら真摯に練習を重ねてきた姿と重なります。

ライバルズ

リョーマが記憶を取り戻しその場を去ったあと、残されたライバルズは「鎬を削る者たち」を歌います。曲中で彼らはこういいます。

今年の日本一は俺たちのお陰で

クオリティはエクセレント

魂からかっこよすぎる。

そして歌い切ったあとのライバルズの顔が完全にリョーマを見送っている顔なんですよ。裕太の顔が特に泣けます。ただまっすぐ見つめる亜久津とか田仁志の表情もぐっときます。皆思い思いに、悔しさを滲ませながらも、リョーマが大会に間に合うかを心配する気持ちや試合での思い出が心の中でないまぜになっているのかもしれません。それに被せてリョーマの走っている小さな後ろ姿が映り、「サンキューライバルズ」というリョーマのナレーションが流れます。遠くなるリョーマの背中を、ライバルズの皆さんはこんな顔で見つめていたんだな。原作ではさらっとした描写だったので、こうやってそれぞれの心の内を歌を通して知ることができることに喜びを感じます。何回泣いたことか。本当に心が動かされる演出です。

 

伊武の喋り方伊武すぎて感動しました。負の感情をペッと言い捨てる感じが伊武そのものです。むかつくの言い方とかまさに伊武です。もう何回も聴いて「伊武だ!!」ってしてる。何回でも聞ける。健人さん、良い俳優さんですね。ラケットの振り方も運動神経がかなり高いんだろうなと感じさせる振り方というか。体幹がしっかりありそうな身のこなしです。

あと日吉も画面見なくても日吉だろうなと分かる話し方をされますよね。品を感じます。歌い方も良いところ育ちの雰囲気が出ています。古武術やそろばんやってそうかと言われれば、英会話とかピアノの方がやってそうなんですが、どっちにしても氷帝のオーラが自然な具合に出ています。あと跡部様が「越前リョーマ復活完成だ」と言ってリョーマに注目が集まっているとき、日吉は跡部様をじっと見ていて「不思議すぎるやろ」と思いました。カテコでは他がハートを作っている中一人丸を作っていたし、コーレスのときも一人だけずっと最後までリズムとっていたし、少し変わっているというか、様子がおかしい片鱗が出ていて微笑ましいです。

皆さんアニメに声が特段似ている訳ではないのに、キャラそのものなのが不思議です。キャストの方々が性格や考えを研究して演技された結果、声にそれがらしさとして現れて、自然と私たちに伝わってくるものなんでしょうか。

裕太の面倒見の良さが最高です。兄以上に面倒見の良さは優っているんじゃないかな。大原さんの目が元々大きいのも起因しているんでしょうけど、目がどこで止めてもうるうるしているんですよね。不二先輩にはない主人公らしさというか、未完成だからこその美しさみたいなものをとても感じました。裕太は体もラケットも重力さえ軽くなったかのように試合しますね。倍速にしたか疑う程機敏です。田仁志のビッグバンに驚いている顔が可愛くて和みます。

 

あと金ちゃんのダンスずっと見ていられます。ずっと見ていたい。金ちゃんらしい元気いっぱいな動きというだけでなく、止めるところはピタッと止めていて、見ていて気持ちが良いです。ポーズ一つとってもただするのではなく、金ちゃんらしさを含んだかっこよく見えるポーズをされていて、休む暇なく感動させられます。全景にしたらずっと金ちゃんを見てしまいます。「最終決戦」の「最後の戦い」のところ、長袖の裾が遠心力で動くこともあってターンがとても綺麗です。映えるターンの方法を平松さん自身模索したところもあるんじゃないかとちょっと思いました。

跡部

まず歌い方から高貴さが出ています。「最終決戦」の「ラストラスト……」のところも、歌唱力と表現力が合わさって帝劇に来た心地になりました。「凍てつくぞ」のフレーズが特に気品とプライドが出ていてかっこいいです。客降りでこの跡部様が目の前に来たら、カリスマオーラできっとびっくりしてしまうだろうな。そんな貫禄があります。文字一つ一つに感情がしっかり乗せられていて、どの台詞も聞き入ってしまいます。「ほうら凍れ」なんか本当にスローで聞きたいくらい跡部様らしい言い方されてます。

 

あと皆さん......鎬入る前のリョーマにポイント取られたときの跡部様の笑顔見ましたか!?!?かっこよすぎるんでまだ見ていない人は絶対に見てください。今すぐ見て。円盤がない人もどうにかして見てください。リョーマが戻ってきたことやどんどん強くなっていくことを心の底から祝福し、楽しんでいる様子なのが表情から伝わってきます。ポイント取られているんですよ!?なんて気高い心なんだ。私は特段跡部様を推している訳ではないのですが、流石にかっこよすぎて、そこだけ何回も見ます。そりゃあ全校生徒に慕われる訳ですよ。

 

三浦さんと原作の跡部様は顔自体はそんなに似てはいないかなと思います。しかしながら彼が立っているところ、歌っているところ、踊っているところを見てしまうと忽ち跡部様にしか見えなくなるので不思議です。この調子だと3rdの跡部様は関東、全国どっちも絶対かっこよかったですよね?なかなかに氷帝の円盤も欲しくなってきました。

 

話が逸れますが、「最終決戦」サビのところで一人ずつ前に出て次々にラケットを振る演出が粋です。これまでの戦いが積み重なって今日最終決戦まで来た、そんな思いにさせられます。

 

幸村

「奇跡の神の子」の神々しさと恐ろしさを感じる演出が好きです。畏怖の念を抱くってこういう感情なんだ。周りに歌わせている時点で只者ではない人物だと誰が見てもわかります。パイプオルガン?の音と照明が相まってリョーマはすごい相手と戦うことになるんだと感じます。それはそうと、「俺たちはしもべになるしかないのか?」とか金ちゃんに歌わすな。「哀れな構図だぜ」のときもそうですけどなんでテニミュって容赦ないんですか?立海よりよっぽど非情じゃないですか。あの直接的な歌詞がキャッチーさを生み私たちを惹きつけるのでしょうがないんですけどね。容赦なさすぎて結構好きな歌割りです。

 

幸村の歌声めっちゃ良いですね。高い音程のとき、燃えたぎる闘志が顕著に出てくる気がします。あくまで顔は涼しくしているのが幸村らしいです。「ほらどうした?そんな探り探りのショットじゃ」の言い方に、リョーマに対する真剣な闘志が見えます。「今お前にやろう 俺の余裕」なんて言っていましたが、手を抜くつもりは全くないことがよく伝わってきます。かっこいい。これぞ王者の風格です。改めて幸村の魅力に触れました。

 

「幸村のテニス」のイントロから幸村が歌い出すまでの流れがとても好きです。「なんか変ですね」から始まる大混乱のライバルズと呼応する警告音のようなBGMがかっこいいです。真田の冷徹な「考えても無駄だ」という台詞でぴしゃりと静まり返る場面があることで、絶望する気持ちを追体験できます。テニミュの中でも屈指の名イントロだと思います。

「右も左も」のあたりの歌い方、プライドや余裕も確かに感じられるんですが、その中に「絶対勝つ」という強い意志もしっかり感じられて素敵です。いや~本当に良い演技をなさるなと感動しました。今まで幸村って私の中では冷静でクールなイメージが主だったんですが、その中に確かに情熱が見えて前より好きになりました。立石さんの舞台、1回は実際に観に行ってみたいです。

 

リョーマ

阿久津さんの演技、表情がキラキラしていて素敵です。しかも細かいステップを踏みながら踊るようにテニスするので、本当にリョーマはテニスの申し子なんだなと感じさせてくれます。

とにかく表情が素敵なので、円盤とか配信とかドラマでより一層輝く方かなと思います。真田と試合しているときの「早く出してくんない」の顔とか、好戦的で生意気でこれぞリョーマという感じで大好きです。あと記憶を取り戻している途中の忘れているときと思い出しているときの顔の切り替えがうますぎます。目だけで雰囲気がガラッと変わるのが見ていて面白いです。

カテコのガッツポーズや「テニスって......楽しいじゃん!!」の表情、この歳くらいでしかでないキラキラオーラがほとばしっていて眩しいです。阿久津さん本人だけでも元々輝いているのに、照明さんのお陰で余計きらめきが増しています。公演が重なるにつれ、私とキャストの年齢がどんどん離れていくことに悲痛な思いを抱くのですが、青春を浴びることができるこの舞台ではメリットの方が大きいですね。

 

終盤の名曲豪華ハッピーセット

「あいつこそが」からカテコの怒涛の名曲が好きすぎて、ずっと聴いてます。あの曲群を聴くとどんなに眠くても自然に目が開くし、どんな深刻な悩みがあってもその瞬間幸せになります。憂鬱が全てキャストの声で飛ばされます。そしてなんといっても私の青春、「FGKS」と「GMKK」が歌われていた事実に胸がいっぱいになります。

 

「FGKS」のイントロのピアノだけで涙が溢れます。多分カラオケバージョンでも泣けるのに、ありがたいことにキャストの皆様は歌っても踊ってもくれているんですよね。振り付けも好きです。なんであんなに振り付けを見るだけで胸が締めつけられるんでしょう。「keep on」の顔を背けているところに切なさを感じます。

 

カテコ以前まで観ていると、2ndで新しく作られた曲は使わず、なんだかんだ1stの曲がよく使われていたので、初見時は「GMKK」は歌わないだろうなと思っていました。そのためイントロが流れたときの衝撃たるや。飾らない歌詞にキャッチーなメロディ、振り付けが私たちをいつでも青春時代にしてくれます。ちょっと脱線して語るんですけどGMKKは歌詞が本当に天才なんですよ。

軋むテニスシューズの 音を覚えていてね

弾んだテニスボールの ラリーを覚えておいてね

皆さんご存知の通り、これって物語本編だけのことを言っている訳じゃなく、テニミュのことも言っているじゃないですか。テニミュが始まる合図の、あの軋むテニスシューズの音とテニスボールの弾む音です。私は基本的に劇中でメタいことをあまり言ってほしくない派なのですが、これは聴いた人がそうともとれる良い塩梅の歌詞だなと毎回うなってしまいます。

コンテンツを与えてくれている側は基本消費する側をあまり個々に認識できないじゃないですか。去る者追わずみたいなところもあると思います。しかしながらこの歌詞は確実に私たち消費者に語り掛けているのがとても優しいですよね。

「忘れないでね」ではなく、「覚えていてね」なのも個人的にポイント高いです。去る者は追わないけど、「覚えておいていつでも戻っておいで」みたいなニュアンスを勝手に感じます。

これは制作側の皆さんにも語り掛けている歌詞ですね。その雰囲気があるからこそ、OBの方が新テニミュに出演されたり、テニフェスに出演されたりすることが可能になるんだなとしみじみしました。テニミュだけでなく、テニプリ全体の寛容な文化が影響しているように感じ、ほっこりします。

 

4th全立

4thは演出や歌が一新すると聞いたことがあるので、上記で湧いた場面もなくなる可能性があります。寂しくもありますが好奇心と期待が勝ちますね。

しかしながら季楽が折角登場したのでライバルズの出番はあまり省略されてなかったら良いなと思います。一瞬だけで良いから鎬歌ってくれないかな。無理ですかね?無理ですよね……やっぱり……

まだまだ先の話ではありますが、4thでは何日か通って新曲群を沢山覚えて、感動するシーンを沢山増やしていきたいですね。